10.31.2011

片蓋山と西黒塚


片蓋山と西黒塚

2011年10月29日土曜日
天候 快晴
メンバー 太郎、伊藤フミヒロ記
太郎のトラック青 
片蓋山林道から


 スキーを積んで出かける。イエッテスキー場がオープンしている。水ヶ塚公園の手前の路側に車を停めて片蓋山の様子を見る。とても立派な林道が山の方へ延びている。なーんだ、これならかんたん。10時過ぎ、金網ゲート脇をぬけて登っていくと広場に出た。幼木が植林されている。なんかの跡らしい(gpsの地図ではわからなかったが後で地形図をみると電波塔マークがあった)。
太郎が散歩に出てしまったので、道路脇からスズタケの中のケモノミチを辿って1488m山頂へ。わずかな距離。火口でもあるかと思ったが竹やぶのつまらないピークだった。
水が塚水源

西黒塚

 太郎が戻ってきたがTシャツを捨ててきたのでGPSでトラックバックして山の裏まで探しに行く。人工雪のスキー場を見下ろすことができた。にぎやかそうだ。
 正午過ぎいったん車に戻り、すぐ先の須山登山道を下ってみる。水が塚水源があると聞いたから。須山村の人が苦労した手造りの遺構は朽ちていた。記念碑には明治という彫りがあるようだった。
 
 水源からショートカットして、イエッティスキー場の端に入る。さっき登った片蓋山と、向かいに西黒塚の小さなピークが見える。有料道路に出て少し歩くと、西黒塚に上る切り開きを発見。前回、まっちゃんと水が塚公園側から様子を見たときは登りルートはありそうもなかったのであきらめていたのだが。
 切り開きは森林組合の境界らしい。急登を一瞬で山頂。ツガだかモミの大木が目印。スズタケの藪をかき分けてみたがなにもなかった。等高線の様子をみると西側が欠けているのでそこがなにかかも。
イエッティから見る遊園地になったカンス山と黒塚

太郎オレンジTシャツ捨ててくる

 再び車にもどり南富士エバーグリーン有料道路を下る。500円。土曜日、スキー場は込んでるようなのでパスしてグリンパへ下る。このあたりは元の日本ランド。富士急経営のスキー場、ゴルフ場、遊園地が展開しているというか、自然を破壊している。なんと寄生火山のカンス山と黒塚が園地内に取り込まれているのだ。
 地形図では、二つの寄生火山中腹をぐるりとまわる二条線がある。これは一周3kmの5人乗りカートのコースだといことがのぞいてみてわかった。
 観覧車に乗ってみよう割引券をもってきていたが気分にならず次回に。だいたい太郎は差別されていて入場できないのである。とはいえカンス山をまわるカートにも興味がないわけではないのでこれも次回。カート道路は2山のふたつの火口脇を通っているように見える。
 スキーは無用の長物となってしまったが、寄生火山2峰に登頂できた。富士急の開発した十里木別荘地をのぞいて帰路につく。



富士山の寄生火山片蓋山は同名の山が二つある。今回のは南面だが、もうひとつは北西面の大室山近くにあって、たしか先月に登っている。北西片蓋山は、美しい大きな火口をもっていて感動的な火山であるよ。

富士山を知る見るハイキングガイド伊藤フミヒロ

10.18.2011

世附川さんぽ


世附川
2011年10月17日月曜日 はれ

メンバー 太郎 伊藤フミヒロ 記


昨日にも増してよい天気。ガイドブックを見ていたら世附から不老山に登れることがわかった。こないだ世附峠から行き損ねた山。太郎の散歩にちょうどいい。再び丹沢湖へ。丹沢湖は三つの沢、三つの村が潰されてできたんだね。だから角が三つある。湖畔の道路はこないだの台風で片道車線、復旧作業してるとこがところどころ。
昼前に世附のゲート前から勇んで歩き出す。大又沢出会いを越えてすぐ、世附川を渡る吊橋があるはずなのに、ない。流されたらしい(去年の台風9号、9月8日の大水のせいだと後でわかった)。
仕方がないので太郎とそのへんの川原で遊ぶ。念願の世附川の水に触れただけでうれしい。ここあたり釣りでも有名らしいがそれも休業中のようだ。


大又沢をちょっとのぞいてから(上流に幻の地蔵平集落跡がある)、車に戻り、丹沢湖記念館と三保の家に寄る。かぶと造りの古民家はなつかしい。江戸時代は小田原藩の領内だったという。丹沢湖のジオラマがあって、湖の底に、かつての三保村の世附や中川、玄倉の一軒一軒が沈んでいるのが俯瞰できる。1978年全村水没、丹沢湖出現。無常…。
記念館は相当中途半端なものだったけれど、このジオラマ見るだけでも充分価値がある、と思った。
玄倉へドライブ。ビジターセンタは月曜日休館。湖畔に降りたり、いつぞやのキャンパー水難事故のあたりをのぞく。いずれにしても人造の湖の景観はヘンだねと感想して帰途につく。山北のさくら湯400円、昨日の中川温泉ぶなの湯はいまいちだったが、ここはいいね。

追加 東京電力は三保ダムの上、世付の先にもう一つダムを計画していて認可も降りていたが、沙汰やみになった、とネット百科にあった。
1967年と2007年の航空写真

桧洞丸から犬越路


桧洞丸
2011年10月16日日曜日 はれ

メンバー 太郎 伊藤フミヒロ 記
犬越路

  246号から山北の清水橋で右折、丹沢湖へ。湖というか三保ダムができるまえに浜さんと小川谷廊下とかへ沢登りに行った記憶があるがそれ以来かも。丹沢湖も多分初めて、どんづまりの西丹沢自然教室も初めて。
 スタート地点も有名だし目ざす桧洞丸1601mもメジャーだ。近頃難読山名の山をよく登っていてクセになりそう。ひのきぼらまる、と読める人はグレードが高そうだ。さて、ガイドブックを見ながら1030ころ元気にスタート。つつじコースを行く。数人に出会っただけで3時間ほどで桧洞丸山頂へ。急登のあとまったりした山頂部がきれい。つつじとかが紅葉している。山頂には中高年のグループと単独行ひとり。
桧洞丸へ。けこう色づいてる

 犬越路を目ざし北西稜線を下る。西風が強い。素晴らしい展望が開ける。富士山も頭の雲が消えて大きい。西丹沢の山がよく見える。湯船山、三国山、菰釣山などこないだ歩いた山がわかる。山中湖が小さく光っていた。西丹沢の山を東から見たかったというのが今回のそもそも。
 太郎にはきびしいクサリ場が数箇所。2時間ほどで犬越路。ここも有名な峠のはず。太郎にふさわしい記念写真を撮る。用木沢を下り、中川(河内川)にでるころ、太郎を放すと疲れ知らずに走り回っていた。5時過ぎまっ暗になるころ終了。まわりにはだれもいなかった。中川温泉ぶなの湯700円。
 桧洞丸からの下山ではひとりおじさんとすれ違っただけ。この中川源流はキャンプ場だらけだということがわかった。
10年前のアルパインガイド丹沢は敷島悦朗さんの書いた本だが、このコースタイム通り歩くのはけっくおたいへん。
西の県境の方、見たかった

10.11.2011

高指山と東臼塚


高指山と東臼塚
2011年10月8日 土曜日
メンバー 松倉一夫 太郎、伊藤フミヒロ記
まっつあん撮影

8日 晴れ
朝まっちゃんから電話。箱根の天気が悪いんで山中湖パノラマ台に転進してきたとのこと。撮影取材の最中らしい。合流して、高指山へハイキングに出かける。パノラマ台から明神山(鉄砲木の頭)、甲相国境を高指山まで歩く。のんびり歩いて3時間もかからない。高指山から平野に下る草原がきれいだった。
明神山

午後は、寄生火山を見に行く。水ヶ塚公園に車を置いて、まず西黒塚への道を探す。藪藪であきらめる。衛星写真を見るとエバーグリーン有料道路からの方が入りやすそう。公園に戻って腰切塚に上がる。富士山の展望地だが今日は雲の中。頂上から少し下ると火口があった。直径20mくらい、こじんまりとしているが深くてきれいなすり鉢。手入れというか伐採というか、されていて園地状態。立派な看板もつけられている。

このあたり塚という名前の寄生火山が点在しているが、水ヶ塚という火山は見当たらない。どこにあるんだろう。小さな火口に水が溜まったようなところ。駐車場に代わってしまったのか。水のハイっていない人工池が園内にはあるが。おんなじ火山の天神山やカンス山黒塚には、スキーリフトや観覧車が設置されているくらいだから、そうかもしれん。
火口の中を歩く

火口を後にさらに下って東臼塚を目ざす。沼津営林署が立てたという古い道標がいくつもある。倒れている方が多い。以前は周遊路が整備されていたようだ。ところどころにゴミ箱まで置かれているから相当古いことがわかる。
倒木やスズダケがうっとしいが道型ははっきりしている。東臼塚の南面にたどり着いたところで、けものみちをたよりに直登。50mほどの登りで火口縁に出る。直径50mくらいか、ひろい大きな火口があった。火口底までは50歩ほど。深さ10mほど、立派なブナの木などが生えている。ところで東臼塚の南麓の溶岩樹形群はかなり有名らしい。
帰り道は途中から分岐する周遊路に入ってみる。ササがうるさいがすぐに水ヶ塚に出た。3時間ほどのハイグレードハイキング。訪れる人がいないともうすぐ廃道になりそう。もったいない。

水ヶ塚駐車場から300~400mほど離れた沢の頭に、水ヶ塚水源があるという。麓の須山村の大切な水源としてコンクリートで作られたもの、記念碑もあるらしい。旧須山登山道沿い。
水ヶ塚の公園

富士山東臼塚ハイキング at EveryTrail

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富士山を知る見るハイキングガイド

河口湖フライト20111009


河口湖大石フライト
2011年10月9日 日曜日
メンバー いつもメンバー
伊藤フミヒロ記
河口湖パラグライダー at EveryTrail
EveryTrail -
メンバーがなんと17人も集まった。ビジターはゼロで特異日かも。昨日は飛べなかったそう。
東風が強めで、雲は低い。10時半ころブクロさんに次いで2番目に出るが、上がり下がりが激しい。
こんなかんじ


雲の吸い上げもあって黒雲を避けていったりきたり。1時間弱で降りた。見上げると大石らしからぬにぎやかな光景だった。昼ころからだんだん安定してきたようだ。ラストの二人がいつまでも降りてこないので、待ちくたびれてカエル。
flight#836 53m max1700m total 370h22m


10.03.2011

切通し峠と長池山


切通し峠と長池山
2011年10月1-2日
メンバー 太郎 伊藤フミヒロ記
切通し峠

切通し峠と三国山
10月1日 土曜日 くもり
芳しくない天気である。朝飯食べて、さてどうするか。山中湖平野の村外れ、切通し峠へ。高指山へ以前登ったことがあるが、峠はその隣。車道どんずまりのテニスコートのあたりで太郎を放すとすっ飛んで行ってしまった。しばらくして後ろの山でバキバキとケモノが走りまわる物音が。太郎がシカを追っている様子。しばらくするととぼけた顔で太郎が戻ってきた。
湯船山稜線 新富士変電所が見える

切通し峠へはわずか。このごろの大水で掘られた道はグランドキャニオン状態。それでも緩い勾配で道がつけられている。峠はこじんまりとした様子で、石仏とかもない。西丹沢の世附側へ下る道もやたらに緩やかで、荷車や馬がかつては通っていたのではないかと想像できる。平野集落の人たちは峠を越えて日常的に世附の山へ入っていたらしい。炭焼きや林業、山幸採りなどで、その昔。神奈川県側の丹沢最奥の村、玄倉、中川、世附など(今の丹沢湖のあたり)から上がってくるよりも、山中湖の平野からの方がずっと近い。そんなんで江戸時代には県境争いもあったという。
切通し峠から鉄砲木の頭(明神山)までは、未見のルートなので歩いてみる。尾根というには幅広い雑木斜面を登る。ここも東海自然歩道つづき。広葉樹の若い森で明るい。林床には草木がない。防火帯のような道を小1時間で鉄砲木の頭。富士山は雲の中だが、反対側の展望は、湯船山稜、世附川、丹沢湖、甲相県境稜線のコモツルシ山など。駿河、相州、甲州の三国の境界の大概がわかった。山中で出会ったのはさびしそうなハイカーひとりだけ。2時間ほどのハイキング。
 若い広葉樹の森は、以前は鉄砲木の頭と同様にカヤト山だったのではないか。あるいは村の日々の燃料として古い森はみんな伐採されてしまったのか。ナゾは深まる。
甲相国境。横長の右端がコモツルシ山

2日、日曜日は、好天。河口湖大石のパラグライダーエリアへ出かけるが西風が強く飛べそうもない。山中湖大平山エリアに転進するが、ここはアゲンストで風向きはよいが、ありえないほどの強風が吹きつけている。風止み待ちで、太郎と大平山、飯盛山、長池山と2時間ほど散歩する。このルートも初めて。山中湖をはさんで、三国山稜から切通し峠、高指山へ続く山並みがよくわかった。ハイカー十数人とすれ違う。
テイクオフに戻ると相変わらずの風、みんなあきらめ顔で下山するところだった。
こないだの大雨台風で山中湖は満水状態。強風で高波が自転車道路にうち寄せていた。

湯船山と菰釣山


湯船山と菰釣山
2011年9月29-30日
メンバー 太郎 伊藤フミヒロ記
世附峠近くの「樹下の二人」という地名

湯船山稜世附峠 
9月29日 木曜日 晴れ
木曜日、天気がよいので太郎と出かける。246号の小山バイパスは相変わらず通行止め。小山町中から明神峠へ上がる。相駿国境、ハイキング路が県道を横切るところに数台の駐車スペースがあった。
スタート1時過ぎ。神奈川と静岡の県境がルート。右手に箱根、左手は西丹沢の山を見ながら歩きやすい道をがんがん行く。古道の明神峠には、山中村の諏訪神社の奥宮が祀られていた。村人が駿河小山などに出稼ぎに行くとき三国峠を越えさらにここを通ったらしい。湯船山は立派な山容で、下った「樹下の二人」という山頂広場は展望がよかった。世附峠はよつぎとうげと読むが、左手の西丹沢の世附川、世附集落にちなむ。山人が木材を駿河小山へ運び降ろすのに行き来したところ。町の行商が峠を越えて山村に入ったらしい。となりにある逢坂峠も同様。
今は林道が越えているが、去年の9月の台風と今年2回の台風で廃道状態のようだ。このあたり山中は荒れている。
湯船山

やたらに送電鉄塔が多い。小山には東京電力の新富士変電所があって山から広大な施設を見下ろすことができる。福島や新潟の原発からの電気がここに集約されて、都会に送り出されるとか。

世附峠からさらに不老山に登ってみたかったが時間切れ。往路を戻る。登ったり下ったりだが全体では明神峠へは登り。ヘッドランプが欲しいと思うころ車に戻った。
それなりに人気コースらしいが、平日とあってかだれにも会わなかった。5時間ほどのハイキング。

9月30日 金曜日 くもり

今日は甲相国境を歩いてみよう。菰釣山(、コモツルシ山)へ行ってみよう、と思いつく。昨日、湯船山稜から世附の谷を隔てて北に見えた山並み。西丹沢エリアに属するが、アクセスがいまいちで行きにくい山らしい。
甲相国境を行く
こもつるし山頂

山中湖と道志村境の山伏峠に車を置く。9時過ぎスタート。道志村側から峠に登る(山中湖村側の旧観光ホテル廃屋は怪人の棲家となっていて入れない)。さらに山梨、神奈川の県境稜線へはわずか。丹沢北縁の大室山や加入道山から続く長い稜線で東海自然歩道になっている。登山道はずーっと馬の背状で両側はちょー急斜面、細くて面白い。森の様子は味わい深い。踏み跡も道標もしっかりしている。
ときどき送電鉄塔に出会う。世附川から登ってくる霧がブナの大木から雫になって落ちてくる。まるで小雨模様。台風の風で倒木が多い。
ときどき視界が開けて道志の谷や向かいの御正体山などが見える。
細かい上り下りがえんえんと続き、山歩きはめんどうくさいな、と思うころようやくコモツルシ山到着。正午過ぎ。山頂はなだらかで広葉樹木が点在していて気分のよいところ。ときどき霧が流れる。
来た道を戻る。再び上り下りを繰り返し3時過ぎに山伏峠に帰着。6時間ほどのハイキング。
長い時間歩いたのに会ったのはシカが数頭だけ。
世附村の地蔵平の林業集落 昭和30年ころらしい。今はただの野っぱらだそう