4.22.2014

利尻岳スキー

利尻山スキー4
2014年4月17-21日 

member 伊藤ヒロユキ ポン山工藤 ヨシリン吉田 伊藤フミヒロ記

仙法志第一稜1100mから

利尻山頂

仙法志稜末端

17日 木曜日
ヒロユキさんが窓際を2席とってくれた。羽田稚内便から北の山がよく見えた。利尻島も。フェリーからは斜光の北面がきれい。ポン山さんが迎えにきてくれた。レラモシリイン。力丸で打ち合わせ。


アララギ山から火口と仙法志ぽん山


まるぜんペンション、レラモシリで

18日 金曜日
天気 はれくもり
借りた車でヒロユキさんと鬼脇へ。アララギ山(おんこ山とも)502mへ。朝方きれいに見えた山だが南に下るとガスに隠れてしまう。
鬼脇スキー場下から8時半スタート。鬼脇ポン山をかすめるようにしてアララギ山へトラバース。緩い勾配で高度を上げて山頂へ。12時。南稜の支尾根から仙法志ポン山へ続く尾根状に山頂があるように見える。顕著な火口があって見下ろすことができた。ポン山さんがこのあいだ登っている。雪が舞ってきたのでひと滑りして戻る。2時終了。
仙法志の博物館に寄って見学。仙法志尾根に取り付く林道を下見して沓形経由鴛泊に戻る。

ノーマル1600mから上

好天の山頂


19日 土曜日
天気 くもりはれ
 「今日は絶好」とレラモシリの渡辺ガイドが言う。予定通り仙法志へ向かう。博物館の手前に舗装路があってそれをたどって標高100mまで上がることができた。8時半スタート。林道をシールなしで登り始める。雑木の林を抜けて500m近くまで登るとアララギ山がよく見えた。利尻山はガスが降りていて上部は見えない。シールをつけて大きなジグザグで仙法志1尾根1000mまで。スキーをデポして1100mまで上がると急に視界が開けて山頂部が姿を現した。1時。絶景。青空がぐんぐん広がりたしかに今日は絶好。
そこらあたりのクルワールに何本かのシュプールが見える。ローカルのライダーが残したものだろう。
1000mからフィルムクラスとした斜面を快適に下って3時終了。山は今日もふたりだけの貸切状態だった。

ヒラメ裏のヨシリンさん


20日 日曜日
天気 はれ
予報と違い朝から青空が広がる。8時過ぎに利尻温泉前でポン山さんヨシリンさんと合流。利尻BCチームのモービルに載せてもらいベース500mまで。9時にスタート。ひらめから長官山尾根へ。先行しているのは渡辺ガイドのグループ(大学山岳部ОBチームだという)。
長官山下でアイゼンをつけてトラバース、避難小屋11時。みんなバラバラに登って山頂1時。渡辺ガイドチームのステップを使ってラクに登ることができた。昨日山頂から下った数本のシュプールがあった。
頂上でのんびりしてから1600m9合目まで下る。デポしたスキーを拾って、北面の豊漁沢源頭を滑る。がりがりしていたがカリカリではなく無難に滑ることができた。
避難小屋まで下ると急に風が強くなってきた。昨年滑った夏道側の沢を下って、ひらめ経由ベースへ戻る。森を抜けて林道を下り4時終了。
こぶしで打ち上げ。みなさんどうもありがとうございます。

21日 月曜日
今日も山が見える。山岳部ОBグループとは別に同宿していたのは立本ガイドのチームだった。いがぐり頭でわからなかったが久しぶり話しができた。ニセコで取材して本を作ったことがある。今回はみんなちょうどいい周期に恵まれたようだ。ラッキー。
船、バス、飛行機とのりついで帰京。このところ関東エリアは梅雨のような陽気だったらしい。

動画ございまする。

Hiroyuki さんの動画

Ponyamaさんの動画

4.13.2014

浅草岳と阿寺山

浅草岳と阿寺山
2014年4月11-12日 

member 伊藤ヒロユキ 伊藤フミヒロ記
浅草岳

単独者上がってくる。前岳から

11日金曜日
天気 くもりはれ
 暗いうちに東京スタート。関越を小出で出て入広瀬、大白川、冬季休業の大自然館前。 8時スタート。最近はムジナ沢を登る人は少なく尾根ルートがポピュラーだという。それで行ってみよう。春の雪で潜ることはない。たくさんのトレースが残っている。雲は西から東へ速い。尾根に出ると風もあって木々や雪面にもエビのしっぽ。急な登りがないのでシールでOK。
 前岳で先に本峰が見えたときはがっくりした。山頂直下でアイゼンをはく。ツボ足で問題ない雪だが、ブーツに合わせるテスト。12時山頂。風は強いが冬とは別。
 がりがりと滑り下る。単独がひとり上がってきた。1300あたりからは快適春スキー。往路を戻って2時終了。大自然館あたりは除雪の真っ最中だった。今日の浅草岳の入山は単独が二人だけだったようだ。
 浅草山荘の温泉は土日のみらしく入広瀬のプール温泉700円へ。湯の谷道の駅でのんびりする。

八海山

阿寺山頂

オープンスペースが多い

12日土曜日
天気 快晴
 7時半にヒロユキさんと広堀橋で合流。8時にスタート。風もなく雲もなく暖かい。東邦亜鉛の鉱山跡から正面の尾根にとりつく。クトーをつけたスキーヤーが二人先行しているようだ。雪が切れることもなくのんびり行くが2か所ほど急斜面があった。スキーを担いてキックステップで直登。1000mからは新雪できれい。山頂1時過ぎ。360度の展望。
上部は無樹林、下は疎林、春の雪を快適に滑る。のんびり下って4時前終了。
 急斜面が多いから昔は山スキーしなかったのかもしれない。亜鉛鉱山が盛んなころは山スキーなどが近づけない雰囲気があったのかも。
 六日町駅近くの温泉銭湯400円によって、石打ICから関越。渋滞なく帰京。環八もスムース。

動画ございます。
もうひとつ動画(ひろゆきさん作成)


おまけ
 広堀橋のたもとで地元の山好きのおっさんと立ち話。槍穂高、南アルプスもかなり登ったというおっさんは、やはり八海山がいい、という。登り口の廃墟のこと。安中の東邦亜鉛は、阿寺山下にトンネルを掘って山向うから採掘したという。昭和30年~40年ころらしい。麓に鉄筋アパートの団地を作って往時はにぎやかだったそう。川の魚は死に絶え村の米にもカドニウムが入り大問題になった。公害企業として悪名が高かった東邦亜鉛だが、そのせいか、それとも鉱石をことごとく採掘し終えたのか、いつのまにか村から姿を消したという。安中公害事件では東京電力もグルになって悪行を働いたと事件史にある。ついでに、西武がこの村に八海山スキー場を作ったのは昭和58(1983)年。
登り口のあたりは鉱山跡

広堀橋見える

4.07.2014

池の平と裏岩菅

池の平火山と裏岩菅山
2014年4月5-6日 


member 伊藤ヒロユキ  伊藤フミヒロ 記
池の平

池の平。外輪山から火口原へ滑り込む
湯の丸山


5日土曜日 
はれ
 信越道を走りながら志賀か、湯の丸あたりか談合。北アルプスは雲の中、南に青空が広がるので、湯の丸ICで下りて地蔵峠へ。湯の丸スキー場は明日まで営業らしい。9時ころ、リフトトップから池の平へ上がる。2~3日前の雨で硬くなったバーンの上に数センチの粉雪が乗っている。雲上の丘まで登るとスノーボーダーが二人いた。湯の丸山、四阿山あたりまではよく見える。ひと滑りして火口底を通って林道経由下山。冷え込んでいてしばらく冬モードになるらしい。3時間ほどの散策。
 鹿沢に下る道すがら旧鹿沢スキー場の登り口を確認した。角間峠への登り口と旧スキー場の入口は30mほど離れているだけ。間に沢がある。1月に来たときスキー場を確認できなかった。
 菅平ツバクロゲレンデに行き小俣山荘を訪ねる。久しぶりに元気な顔を見た。志賀発哺サンシャインホテルへ移動。ヒロユキさんが子供のころ来たという。立て直しされているが。
 老舗の天狗の湯と薬師の湯は壮大な廃墟となっていて驚いた。天狗の湯は小林秀雄先生のエッセイ「カヤの平」に出てくる宿。

大倉沢左岸


6日日曜日 
くもり雪
 朝から雪が舞っていて大雪注意報らしい。森の中ならと裏岩菅山へ向かう。奥志賀のゴンドラ駅に駐車。8時過ぎに雑魚側を渡り大倉沢左岸尾根を登る。1855ピークまで登って雪が激しくなってきた。稜線も見えないので下ったコルから戻る。快適なツリーランができた。12時前終了。スキーシーズンが終わってハイウエーは空いている。日が高いうちに帰京。
ここに動画あります。






おまけ1
小林秀雄と深田久弥が天狗の湯に泊まってスキーしたのは昭和8年2月。「カヤの平」には、天狗の宿が主催する「発哺から野沢毛無山ツアー」に参加したときの道中がおもしろおかしく書かれている。当時のツアーの様子と深田と小林のスキー術がわかる。
天狗の主人や地元青年らと未明にカンテラ掲げてスタート。とんでもはっぷんの道まよいもあって進捗が遅れ、暗くなってから結局馬曲温泉へ下る羽目になる(天狗のおやじは野沢毛無山と高社山を見間違えたというがほんとだろうか)。中村(木島平村役場のあたり)についたのは夜中の12時。小林と深田は宿に入るが一行はさらに飯山まで下ったらしい。
翌日はふたりで高社山越えで湯田中を目指すが道がわからず引き返したという。このときも村の消防が半鐘を鳴らして二人の行方を捜したとか。さらにさらに翌日は丸池でスキー、小林は転倒してスキーを折り膝を打撲する。このころふたりは30歳ほどの年回りだったはず。
おまけ2
 山本正隆
国際温泉評論家 山本正隆の日本ココシカ温泉談義
発哺温泉

志賀高原の発哺温泉は、北アルプス連峰を望むことができる絶好の望岳温泉である。志賀高原といえば日本の高原リゾートの元祖ともいうべき信州のメジャーな観光地である。同時に一帯には優れた温泉が点在しているのだが、高原が売りのため温泉地としてはメジャーにはなっていない。その中で発哺温泉は周辺に広い草原斜面があったためリフトなどの施設のなかった時代からスキー基地として知られていた。しかし人工的にスキーゲレンデが開発され、リフトやロープウエーが設置されると自然の好斜面のメリットは少なくなり発哺温泉の価値が相対的に低下した。しかしスキーをする愛湯家という立場でみると発哺温泉は依然として魅力的な拠点なのである。
 発哺温泉は「ホッポ・ホッポ」と音を立てて噴出する高温の蒸気に水を通し人工的に造った温泉だそうだ。人工的といっても弱酸性の温泉成分は基準を満たしているし湯量も豊富なので天然温泉と変わりはない。箱根の強羅温泉なども大涌谷の蒸気で同様な方法で造られた温泉で、温泉法でも天然温泉として認められている。蒸気の噴出源に近いところに「天狗の湯」というホテルがあり、ホテル内の2箇所に豊富な湯を掛け流した岩風呂の大浴場があった。無雪期には北アルプスの連山が望める露天風呂もあった。若い人達のスキーの会に混ぜてもらって10年来「天狗の湯」に通っていたのだが、今年は閉館していた。改装するという説もあるが、長野オリンピックに過大な期待をかけての投資が裏目にでての倒産だという噂もある。
 発哺には数軒の宿がある。

2008年02月12日
長野・発哺国際ホテル「天狗の湯」2/20まで営業停止-ノロウイルスで
 長野県の志賀高原・発哺温泉にある「発哺国際ホテル天狗の湯」でノロウイルスによる集団食中毒が発生し、2008年2月20日までの予定で営業を停止している。

 食中毒が判明したのは2月6日。7日午後から営業を自粛した上で、8日から3日間にわたり消毒や従業員への衛生教育を実施した。北信保健所からは2月12日から15日の4日間について営業停止命令が出され、さらに5日間の営業自粛期間を加えて2月21日から営業を再開する予定。

 2月12日付の毎日新聞によると、ノロウイルスに感染したのは1月31日から2月4日に宿泊した福岡県の高校生ら。男女161人が下痢や嘔吐などの症状を訴え、一部の患者からノロウイルスが検出された。長野県は4日に営業自粛を要請したが天狗の湯はこれに従わず、5日には愛知県から修学旅行で訪れた高校生を受け入れて被害が拡大していた。