10.16.2016

四国のドライブ旅

四国のドライブ旅

2016年10月11-15日
天候 連日晴れ
member 伊藤記

桂浜の竜馬
佐田岬。ここは旅人のマスト

海面レベルの平城、今治城

ゆあがり

10月11日

石鎚山と剣山に登っていい写真が撮れたので、あとは四国のドライブ旅行。
剣山登山口の見の越から大歩危へ向かう。祖谷川源流、さらに吉野川源流に下るプラン。国道439号、相変わらずの細道、急カーブ。すぐに二重かずら橋にであう。500円はらって見学。大小ふたつの橋と野猿が見どころ。カズラのロープの中には鉄のワイヤーが入っていることがわかった。

県道32号に入り祖谷のカズラ橋といえばここ、という大観光地にでくわす。立体駐車場があって観光バスが入ってくるところ。クルマから眺めてパス。大歩危に下り、ホテルまんなかで立ち寄り湯。国道32号大豊から高知道で南国市へ。主脈をトンネルで抜けて四国山脈の南へ。道駅風良里で休憩。

奥祖谷の二重カズラ橋。道は悪いがこちらがおすすめ

松丸ポッポ温泉から駅前風景。ここおすすめ
佐田岬でガス補給

10月12日
龍馬。
明るくなるころスタート。高知市内に入り桂浜へ。早朝とあって駐車場は開放されていた。朝日を浴びる海と浜と龍馬像を見てから、さらに高知城を見学。さいふを忘れて天主閣には入れなかったが城内散歩を楽しむことができた。

下道で海ぺりを通って須崎へ。道駅で実演中の本場のカツヲのたたきをいただく。わらで燻った地元流で香りよくにんにくがたっぷり。カツヲも大きく切り身もでかい。海辺から197号で山の方へ向かう。

四万十川の源流帯を辿り布施が坂を越えて梼原へ。歴史の道梼原街道、ゆすはらと読むらしい。がこのあたりの歴史は不安内だが四国には関東、東北などに比べるべくもない古い時代の記憶があるのだろう。

与戸線松丸駅のポッポ温泉へ寄ってコインランドリーも。JR駅の二階が温泉ということでそれなりの名所らしい。

野福峠
与戸線と並行する土佐街道を西へ海に向かう。宇和島港のきさいや広場で魚を仕入れて海辺をドライブ。西予市に入り浜辺の漁村からミカン山の野福峠を越えてどんぶり道の駅まで。宇和島には日本百名城の宇和島城があるが、まいいか、とパス。近世城はみんな似たり寄ったりというのは言い過ぎか。

10月13日
毎日暗くなるころにおサカナとお酒をいただいてすぐに倒れてしまうので朝が早い。東京のスタイルと同じ。それにしても車中泊はよく眠れる。持参した宮城谷昌光先生の小説はなかなか読み進まない。呂不韋というとてもおもしろい大長編だが読み返す部分が多く先へなかなか行けないのだ。

朝焼けの八幡浜市を抜けて伊方町、佐田岬の脊梁を快適ドライブして灯台へ。駐車場から徒歩往復1時間以上とあって灯台までやってくる人は少ない。椿山には戦時中の探照灯の基地跡があった。九州まで見えた。

帰路は伊方原子力発電所を眺めてから大洲市向かう。発電所のビジターセンターは限りなく豪華な造りで原発宣伝しているが、訪問客は見えず閑古鳥が鳴いているようだった。去年の鹿児島もそうだったが、原発はできるだけ隠しておきたい、そんな様子がうかがわれる。そのものが恥ずかしいもの、になったのかもしれない。屋台でじゃこ天を立ち食い。

大洲。
映画フーテンの寅さんで嵐カンジュウロウが大洲の殿様をやっていたので名前だけは知っていた町。大洲城に登城。肱川沿いにあって復興天主閣だが趣は悪くない。城からは石鎚連山がよく見えた。

松山へ。
大洲から松山へは大洲街道で1時間ほど。ときどきお遍路さんが道端を歩いているのに出合うのは四国ならではか。

松山は大都会だった。路面電車が走り雰囲気がある。せっかくなんで道後温泉本館に寄る。410円で入ることができる。湯船に「坊ちゃん泳ぐべからず」という注意書きがあった。

松山城に行ってみる。登城口が数本あるが駐車場に近いところからスタート。山城で天主閣まで標高差100m近くあるだろうか。城内も広くけっこうなハイキングである。観光地らしくビジターがたくさんやってきているようだ。ここからも石鎚連山が見えた。

松山から海岸沿いに予讃線と並行する今治街道を辿る。暗くなるころ今治の風早の郷ふわりに寄って1日が終わる。

宇和島近くの野福峠を走る

松山城。登りがたいへんだが、観光の人ははロープウエー利用

10月14日 
金曜日、東京を出てからちょうど一週間。いつまでも続けられそうな愉快な毎日だがさてどうするか。

今治街道を走っていると瓦工場が並んでいるところがあった。西日本の民家は立派な瓦ぶきの民家が多い。お城の瓦も立派だ。雪国とは異なる風景だと思う。

今治城に寄る。朝早いので天主閣はまだあいていなかった。海水を引いて堀が造られていて海の魚が泳いでいる。城は立派で藤堂高虎の設計だという。大洲城も同じ。徳川の平城は今治城モデルのものが多いと案内にあった。築城の名手藤堂高虎の設計した城はほかにもたくさんあるという。城内には地元の造船王やタオル王の銅像も立っていた。またまた石鎚連山がよく見える。伊予のヒトは石鎚山と伊予かんで育ったんだね。

今治から伊予小松に南下して国道11号に入る。このあたり今回3回ほど走っているので見覚えのある景色が続く。
四国中央市川之江から徳島街道に入って吉野川沿いを下る。徳島線が並走している。鳴門市まで走って高速道路に入る。どこまでいけるか、というところだが、神戸・大阪間で渋たい、グーグルマップのナビを信じたばかりに下道に降りてしまう。大阪環状線に乗り大回りして名神に入る。
琵琶湖南岸の秦荘のパーキングでひとやすみ。翌朝再スタート、午後には東京に戻る。オートクルーズ車でラクな帰京だった。

8日間で2000㎞ほど走った勘定になる。国内のお気楽旅だったせいか体重が若干増えたようだ。

四国はおもしろいね




剣山

剣山
のんびり登山

2016年10月11日
天候 はれ
member 伊藤記

山頂はすぐそこに見える。近い

ササ原の山頂部

昨日の石鎚山の大混雑には驚いたが、この日の剣山は空いていた。であったのは20人ほどか。

暗いうちに起きて、吉野川オアシスから東に国道を戻り、つるぎ町の貞光から剣山スキー場をめざす。おそろしいほどの細道、急カーブ、急坂が続く。谷間に点在する集落の軒先をかすめるようにしてドライブ。舗装路だが40㎞ほどと長い。ここがいちばんの核心か。

以下ガイド風に。
山岳ドライブが一段落したところがスキー場でそのさき数キロで登山口の見ノ越。四国山脈を北から南へ越える峠にあたる。
見ノ越の公共駐車場がスタート地点となる。ビジターセンターや宿や登山リフトがあってにぎやかなところ。

剣神社の階段を登り社にお参りして登山道に入る。7時半スタート。リフト下のトンネルを抜けて西島まで小一時間。西島リフト駅の先からは尾根コースと大剣コースがあるが後者を選ぶとよいだろう。西島リフト山頂駅あたりから剣山山頂小屋や次郎笈が望める。ここまでは観光客もリフトにのってくるらしい。
緩い登りで大剣神社。9時。神社の裏には御塔石という石灰岩の岩塔がそそりたっている。
剣神社から次郎きゅう

左が次郎きゅうで右が太郎きゅうこと剣山

尾根コースと合流すると山頂の小屋が見えてくる。山小屋の脇を抜けると平家の馬場。広々としたササ原の中を木道伝いに山頂へ向かう。ケルンや三角点のある山頂からは素晴らしい展望が開ける。9時半。伯耆大山が見えると小屋の人が教えてくれた。ちなみに山頂小屋はとても清潔にしてあるように見えた。

下山は平家の馬場から刀掛の松経由尾根コースで下るとよい。高原にはほかにも複数の遊歩道があり詳細は現地案内図で知ることができる。

サブコースへ。
見ノ越から山頂往復ではもの足りないかんじならば、山頂から一の森を周回したり、次郎笈を往復すると充実する、ということなので、一の森へトラバース。剣山山頂から次郎笈までは1時間ほど。一の森までも同じようなもの。歩きやすいハイキング道である。一の森から振り返る剣山の姿は大きくて立派である。ここでは一人しか会わなかった。11時。

一の森からは行者道へトラバースして刀掛けの松へ向かう。高差150mくらいの登り返しがあってまいった。刀掛けの松で下山路に合流してわずかで西島リフト山頂駅。1時。登山リフトが動いていたが見の越まで歩いておりて1時半終了。
一の森まで足を延ばすのがおすすめ

登山ガイドブックの取材を兼ねた山行だったが目的の2山を好天のうちに終了したので、あとは観光ドライブであちこち行ってみようか。見の越の駐車場でプランを考える。

石鎚山

石鎚山
けっこう険しい
2016年10月8-10日
天候 はれ
member 伊藤記
100名山はもう敗退いたしたい、そんな光景

三のクサリ場、数珠つなぎ

鋭い最高峰

2016年10月8-10日 土日月曜日の三連休

四国までは青森あたりに行くのと変わらない距離、なんでクルマで移動。飛行機+レンタカーよりも割安の勘定だ。土曜の昼頃だったか、東京スタート。新東名、新名神と走って静かな山中にある甲南パーキングで休憩。

翌朝早起きして神戸海辺の都市高速経由淡路島へ。サービスエリアで観覧車に乗って大橋を撮影。うずしおも見て下道で淡路島を縦断。西海岸を走り島南端近くの台湾料理屋でランチしてから四国鳴門へ渡る。吉野川沿いの国道をのんびり走って松山手前の小松オアシス温泉まで。途中でパラグライダーを目撃、このあたりきれいな瓦屋根の古い民家が目立つ。700㎞ほどを2日がかり、で目的地。

10日
早朝に起きて国道を東に戻るようにして伊予ひみから山へ上がる。細い山道を30分ほど走ると谷の底に石鎚山ロープウエー駅。有料駐車場があって旅館、土産物屋などがある。7時20分の臨時始発便で山頂駅へ。
好天で瓶が森が雲海上に見える。以下ガイド風に。

ロープウエー駅から幅広の山道をひとのぼりして成就に着く。8時15分。石鎚山は修験の山であり宗教色の濃いところ。
成就には中宮社や旅館があり社からは遠くに石鎚山の頂や瀬戸内海が見える。鳥居をくぐり登山道に入る。
成就の社

ブナ、モミなどの原生の森を行く。八丁へはいったん下り、8時35分。夜明峠までジグザグの急坂を行く。前社森の試しのクサリ場は迂回できる、が、ここを登ってみる。山頂がよく見える。ブロッケンも現われた。

尖峰を反対側に下ったところに小さな茶屋がありここで一般路と合流。さらににもうひと登りして夜明峠。10時。峠からは眼前に石鎚山の全容が現れる。峠からは急登で、一のクサリ、二のクサリ、三のクサリと岩場が続くので慎重に進みたい。すべてのクサリ場にはしっかりした迂回路があるのでそれを辿るのが安心だ。
夜明峠から全容

瓶が森など四国山脈、奥深い光景

二のクサリ小屋の上が二のクサリ場でこれは迂回して、三のクサリ場にトライ。クサリは巨大で輪に足が入るのでアブミのようにして登ることができる。数人が数珠つなぎで登るのがすごい。迂回路がない昔はクサリ場を白装束の登拝者が行き来したのだろう。

三のクサリ場を過ぎて大きく回り込むと弥山。ここに石鎚山頂社と頂上山荘がある。11時10分。向いに見える尖峰が天狗岳。ナイフリッジの細道を行き岩場をよじ登って山頂に立つことができる。

天狗岳から弥山山頂を見る

この日は三連休の最終日で約束された10月10日の好天。200~300人の人が登っているかんじ。山頂は足の踏み場もない。天狗岩へのトラバースは渋滞で順番待ち,もう日本百名山はいいか、と思わせる光景だ。12時前に山頂に立つ。北壁をクライマー数人は数珠つなぎで登っていた。

往路を戻り3時のロープウエーで下山。成就や山頂小屋に泊まる人もいるらしく午後遅くなっても人が上がってくる。観光客も多い。

国道11号線に下り新居浜市、四国中央市と走って三好市の吉野川オアシス温泉で休憩。